まちもりカフェのヘルシーカレー~土井善晴さんの言葉
生活クラブ生協の組合員向けの冊子「本の花束」を見ていたら、「一汁一菜でよいという提案」の土井善晴さんの言葉に出会いました。
「家庭料理はおいしくなくていい」「現代人の多くが脂身に肉やラーメンといった味の濃いもの・油の強いものをおいしいと思っています」「おいしくなくてもよいには、そういうおいしさへの疑問も込めました」
家庭料理は、ご飯、みそ汁、お漬物の一汁一菜でよい。微生物が作り出すみそや漬物の味わいは人間が自然の力を借りただけ、まずくなりようがない、それこそが本当のおいしさである。
毎週金曜日はまちもりカフェでカレーを作っています。私自身、普段は自宅で健康的な食事を作るようにしているけれど、時々は作るのが面倒になる時もある。そういう時、安心して食べられる食事を提供してくれるお店が近所にあればよいなと思って、素材にこだわって作ったカレーを金曜日に提供しています。油は太白ごま油。タンパク質はひよこ豆とレンズ豆。米粉でとろみを出しています。タマネギを丁寧にきつね色に炒めるところから始め、冬は根菜を何種類も使っているので作るのに2時間くらいかかります。でも、このカレーなら売れ残ったら毎日自分が食べてもいいと思えます。
でもレトルトや外食に慣れた人にはこくがなく物足りないようです。試作の時「これはカレーではない」と言われてへこみました。以来、「味はともかく、健康に良いカレーです」と紹介してきました。
レトルトや市販のルーを使うと簡単に「おいしく」作れるんですよね・・。そういう時こういう言葉に出会うと励まされます。