脳トレ!
「100から7をひきながら歩く」というように体と頭と一緒に使うと認知症予防になるという話を聞きます。
太極拳を始めた段階では脚の動きは筋トレ。手をどう動かすか、足をどう動かすか、指導者の真似をし、自分自身も同じように動作しようとするのはすごい脳トレです。
初めのころは、足の動き、右手がどの辺にあるか、左手がどの辺にあるかを見て真似するだけで精一杯です。次第に足がどの位置の時に手がどの辺にある、というようなことまで気が回るようになり、さらに進むと、手足がどの位置の時、胴体の角度がどうなっているかなども考えられるようになります。そしてさらに進むと、足の位置を、見ないで体の感覚で置くべき箇所にピタッとおけるようにするとか、骨盤の角度とか、しだいに微妙なことまで意識し、体をコントロールできるようになります。
100から7を引くというような頭の使い方とは違い、今まで生きてきた中で考えたこともなかった身体の部分を意識し、動作をすることが要求されます。脳トレとしてはかなり高度で、今までつながっていなかった神経細胞がつながるような感じがします。認知症予防どころか、これまで以上に脳が活性化します。体の各部分に意識をゆきわたらせ、気を使うようになります。体の中で今まで意識もしていなかった、気を使ったことがない場所がここにもあったのかと常に発見があります。体の部分を意識し、気をつかうようになるとその場所が動くようになり、活性化し、健康にも有益なことのように思われます。
難しいからと太極拳を敬遠される方も多いのですが、できなくて当たり前と考えて、チャレンジし、継続していると、脳も体も進化してくるのを実感できます。