まちづくりの非常識な教科書-4~活動を継続していくこと
昨日の続きです。
③組織が初動期を過ぎ成長期にさしかかってきたら。プロジェクトのひな形ができているので徐々に任せられるようになる。(p128)・・・成長期に入っても初動期のあり方でいると、いつまでたっても組織が育たないし、メンバーのやる気も育たないので、組織がいまどの時期かの見極めが大事である。(p129)
④(まちづくりの事例で)継続しているところはどのようであるかを見ていくと、それは「変化・拡大・発展」がキーワードであることに気づく。(p157)
まちづくりの活動は、運動でもあるので、仲間を増やし、目的のため活動を広げていくことを目指すものだと思っています。なのでその通りだと思うのですが、そのことは周囲からなかなか理解されにくく難しい・・。
みた・まちもりカフェを始めたばかりのころ、家賃を払える収入もありませんでした。継続していくためには、まずは家賃程度を稼ぐ必要がありました。そこで、カルチャー的な講座を始めました。講座があると地域住民にとってはご近所の同好の趣味を持つ友人ができます。講師に謝金を払えるとよいのですが、ボランティアで教えていただく場合、教えてくださる方はカフェを支えてくださる仲間です。
まずは講座を増やし、受講生を増やすことを目指しました。だんだん講座が増えてきて、カフェでの仕事が増えていきました。
当初、私自身はカフェを立ち上げた園田先生と共に、カフェの後ろで住まいの課題を解決するコミュニティビジネスをつくることにしていました。住まいの課題解決の取り組みの一つとして、国土交通省のモデル事業の仕事を受託しました。モデル事業の仕事は主に早朝や夜に行いました。住まいの仕事の準備として、早朝や夜は宅建の受験勉強もしていました。
朝起きてから寝るまで隙間時間が無くなり、心の余裕もなくなっていきました。このままでは続かないと思い、少しずつほかのメンバーに仕事を分担してもらうようにしました。
カフェ開設半年後にカフェの担当をバトンタッチし、講座の担当も少しずつお任せしていきました。
3年目、カフェスタッフ全員のワーカーズコレクティブ方式からコアメンバー3人の共同運営体制に変えました。4年目に寺子屋事業を始めました。4年目に広い場所に移転しました。5年目にランチを始めました。
運営する立場の人間がルーティンの仕事をこなすことだけに手いっぱいになっていると、先のことを考えることができなくなります。
活動を発展させ継続していくために次に何をしたらよいかを考え、試行するには、今抱えている仕事をバトンタッチしていくことが必要だと思っています。しかし、一つの仕事を立ち上げた以上ある程度継続していくことも求められます。その兼ね合いが難しい。仕事をうまくバトンタッチしていくことができるどうかが、まちづくりの活動を継続できるポイントではないかと思っています。