気功入門2・・気の流れをよくする

著者の品川義也さんは医学博士で大脳生理学者(1992年没)。脳波の研究をなさっていた方です。気功師の脳波分析を行ったところ、西洋医学の常識では解釈できない現象が次々現れ、驚き、脳波研究に大きなインパクトを受けたそうです。そして近代科学の方法に限界が見え始めた現在、気功研究が近代科学のパラダイムを変える可能性をはらんでいるのではないかと考え、研究を始めました。気功入門は1990年に出版された本です。

気ってなんだろう、の答えは著者は「わかりません」「わからないから研究している」と書いています。

気功にはいろいろ種類があるそうです。

気功ー硬気功・軟気功  硬気功―外気功・内気功  内気功ー静功・動功・按功

大きく硬気功(武術気功)と軟気功(医療気功)に分けられ、軟気功はさらに外気功と内気功に二分されます。外気功(射気功)は気功師が自分の体から気を放射して患者の治療をする技術、内気功は自分自身で体内の「気」をコントロールする訓練のことですべての気功の基本です。内気功のトレーニングの方法として、按功、静功、動功の三種類があります。按功は、按摩やマッサージによって気の流れをよくする方法、静功は体を動かさず体内の気をコントロールする気功鍛錬術、動功は身体運動によって気の流れを円滑にする方法です。(p44)

東洋医学では「気」は「生命エネルギー」とみなされていて、気が弱くなると病気を招き、無くなれば死が訪れると考えられているそうです。この生命の源の「気」は、呼吸により大気から取り込むことも、食物から得られることもでき、宇宙から受け取ることもできるそうです。(p52~p54)

「気は中国の古代の人々が自然現象に対していだいていた素朴な認識のひとつである。気は世界を構成する最も基本的な物質であり、宇宙にあるいっさいの事物はすべて気の運動変化によって生ずる、とみなしていた。」(p52)

「古代中国では「真気」あるいは「動気」ともいわれ、人体の生命活動を推進させる動力とみなされていた。つまり生命エネルギーである。」(p53)

東洋医学の経絡が「気」の通行路で、経絡に沿って分布しているツボが「気」の出入り口(p55)。

健康法としての気功は、「体の気の流れを良くすること」なんですね。大気や宇宙から気を取り込み、身体を流れる気が滞りなく流れている状態を作り出すことが「気功」、ということでしょうか。

著者は気功が健康法を超えて、さらに

気は体と心をつなぎ、人体と森羅万象たる宇宙をつなぐ架け橋となりうる概念(p33)。

気功は体の動きに意識を集中させることによって「気」と合一し、ミクロコスモス(人体)とマクロコスモス(宇宙)が響き合い、合一する場を脳の中に作りだしているのであろう。(p36)

とも語っています。それは次回。