あなたにとって科学とは何か

学生時代、水俣病・原発などの社会問題を知り、科学のありように疑問を持ちました。そのころ読んだ柴谷篤弘「あなたにとって科学とは何か」(みすず書房)から、ものを考えるうえで多くの示唆を得ました。遥か昔のことなので記憶から飛んでいましたが、明大の倉本宣教授から「三田地域でみどりについて市民が調査研究する市民科学の取り組みを始めたい」という提案があったとき、ぜひやりたいと思いました。すでに十分忙しいのに、なぜ新しいことを始めるのか、と仲間から批判されつつ、それでもどうしてもやりたいと思ったのは学生時代のこうした問題意識があったからです。

「あなたにとって科学とは何か」では、科学は部分的、分析的、断片的で不完全なもの。さらに研究費の出所に影響される政治性、分野の不整合性もあり、権力を持つ側に都合のよい研究がされやすいし、その結果も権力を持つ側の支配の道具として利用されやすいという欠点がある。それを超えていく新しい知の地平は、大衆の実践にその根源がある。知の解放は大学の中にはない、といいます。市民が科学に取り組むことの重要性が語られているのかなと思います。

市民科学を実践する上で読み直そうと思った本ですが、今の私にとって興味深かった言葉について明日書きます。

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